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 えみちゃんブログ

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10月のおついたちができあがりました。

空狭き 都に住むや 神無月  夏目漱石

北の窓からひんやりと心地よい風を感じられるようになりました。
十月は旧暦では十一月ですから、稲の収穫を感謝してその生命力をいただく季節でもありますね。
現代流に言うと「秋の感謝祭」新米を始め、栗・芋・茸など旬ならではの香り高い秋の味覚が出そろいます。また、秋の味覚は寒い冬を乗り切る為の栄養源でもあります。
宮中では、天皇がその年に収穫された新穀を神々に捧げ、五穀豊穣を祈願して神と共にそれを食する新嘗祭(にいなめさい)が行われます。米は五穀の中でも最も位が高く、祭りには神饌として神に捧げそのお下がりを頂く宴(直会(なおらい))を設けます。神にはもち米、仏にはうるち米を捧げるという決まりもあります。

茶室では風薫る初風炉から早くも半年が経ち。慣れ親しんだ風炉釜の風情も十月を限りにお終いです。やつれ風炉、中置の水指、金つくろいや呼びつぎの茶碗といったわびた道具が名残ならではのご馳走でひっそりと深まってゆく秋の情緒を盛り上げてゆくようです。
木々が黄葉や紅葉になり、遥かに眺めて山が美しくなる様を、季語では「山粧(やまよそお)う」と言い、いかにも空気の澄んだ秋を詠いますが今月、床の間に掛けるお軸なら「水月(すいげつ)鏡像(きょうぞう)」とご自著で書いてみるのも良いかもしれませんね。「水月鏡像」は江戸初期に大徳寺住職の江月和尚の墨蹟で、鏡のように澄んだ湖に月が映る様を表現していますが、同時に心をも洗えよと語りかけているような一行です。移ろいゆく自然を受け止める余裕ある眼差しで、居ずまいを正し、自らの足元を見つめ直し毎日を過ごしていけたら...

今月のおついたちは「豊穫の秋」をテーマにおつくりしました。
渋皮の皮目を焼き付けた「栗きんとん」、栗の葉で巻いた「栗だんご」、浮島と繰り羊羹でおつくりした「秋山路」、紫芋の餡を焼いた香ばしい「焼き芋」、雪平で白餡を包んだ「里芋」と、南瓜餡の薯蕷饅頭「かぼちゃ饅頭」はハロウィン風に仕上げました。
秋の実りに感謝して、ちょっとだけ食欲の秋を楽しみましょう。

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元気で生きる 主人 田口 恵美子
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9月のおついたち情報を更新いたしました。

平成26年9月(長月)のおついたち ~ 「掬水月在手」 水を掬(きく)すれば月手にあり ~

「掬水月在手」 水を掬(きく)すれば月手にあり 

水を両手で掬(すく)ってみれば手の中に月がうつる 「春山夜月」  

菊の美しい季節となりました。私たちの小さいころは各町会毎、葦簀(よしず)に竹のひな壇を組み、菊の品評会があちこちで普通に行われていたのを覚えています。 菊は慶びにつけ悲しみにつけ、日本人の儀式に欠かせない秋の名花です。 古代中国では「翁草(おきなぐさ)」「千代見草(ちよみぐさ)」といわれ、邪気を払い長寿の効能があると信じられていた菊。 平安時代には、9月8日の夜に菊の花を真綿で覆ってその露や香りを移しとり、翌9日の朝にその真綿で顔や体を拭うという「菊被綿(きくのきせわた)」という風習が行われていました。菊の生命力を得て不老長寿が保たれると信じられていたようです。 9月9日が重陽の節句と呼ばれるのは、古代中国で九という最も大きい陽数(奇数)が重なることから「重陽(ちょうよう)」と呼び、めでたい日とされてきました。日本では奈良時代より宮中や寺院で菊を観賞する宴が行われたり、邪気を払い長寿を願って菊の花を飾り、菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わして祝っていました。江戸時代には五節句のひとつとして庶民にも親しまれた行事です。

まだ暑いなか、秋に向けて食材が充実し始める九月。 早松茸や栗、子持ちの鮎が出てくると夏の終わりを実感します。八月半ば過ぎると冴え冴えとした宵空に気がつき、十五夜、十三夜を楽しみに、秋の夜長が待ち遠しくなり、月は一年中あるのに、屋根と屋根の間にぽっかりと月が上るのを見て、秋の月は「いいお月さま」と感嘆するのも粋ですね。

今月の「おついたち」は、ひと足早い秋の恵み。 大粒のシャインマスカットを包んだ「ぶどう餅」、里芋をかたどった「お月見だんご」、栗上用饅頭、菊饅頭、菊被綿など、秋の気配をお楽しみください。

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元気で生きる 主人 田口 恵美子
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8月のおついたち情報を更新いたしました。

平成26年8月(葉月)のおついたち ~ 気高く麗しき天上の花 ~

「牡丹は花の富貴なる者なり。蓮は花の君子なる者なり」 

東京のお盆は7月ですが、京都ではこれから。 8月13日が盆の入り。戻られたご先祖様が大文字の送り火とともに帰られるまでの間、仏様に蓮の葉で包んだ果物やご飯をお供えするように、盆と蓮は結びつきが濃いものです。 蓮花は早朝にぽんと音をたてて咲きます。盆の入りの蓮にちなみ、蓮根をこの季節、食材としてよく使われます。初夏から夏場に出回る新蓮根は、もちもちとした冬場のものと違い、粘り気が少なく、みずみずしさが立つのが特徴。じつは天麩羅に最も相応しい野菜、そして厚く切った蓮根のフライもとてもおいしいものです。 仏の悟りの時、花が開いたと云われる蓮は、泥中から清楚な花を開くそのお姿は、お釈迦様の尊いお姿とされ、如来像の台座は蓮花をかたどった蓮華座です。 現在日本で見ることができる蓮は400種類以上。 朝方、花開くときの香りがなんともいえない優雅な香りで、まさに「清香」。

蓮の歴史は大変古く、白亜紀の地層にも化石がみつかっています。 インダス文明の遺跡からも蓮を象った装飾品が発掘されており、インドでは仏教以前の古代民族においても生命誕生を象徴する花として尊重されていたようです。 日本でも寛政の改革で知られる老中・松平定信が大の蓮コレクターで、現在の築地に約100種類の蓮を収集していたそうで、さぞ壮観な眺めだったことでしょう。 透明な朝の光の中で輝く蓮の花の神々しいばかりの美しさはその芳香に包み込まれ、まさしく「神々の息吹」を吹き込まれたかのような瞬間です。

今月の「おついたち」は、「蓮」をテーマに、蓮根を乗せた羊羹、中餡に蓮根の粗みじんを練りこんだ饅頭、蓮の根から取れる澱粉と黒糖でつくった蓮粉餅と、練りきりでおつくりした蓮の花と蓮の葉です。さっくり、ホクホク、もっちり…蓮根のさまざまな風味と食感をお楽しみください。

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元気で生きる 主人 田口 恵美子
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7月のおついたち情報を更新いたしました。

成26年7月(文月)のおついたち~ 七夕(たなばた)と乞巧奠(きっこうてん) ~

「七月七日、牽牛と織女、聚會の夜と為す」 『荊楚歳時記』中国(6世紀) 
中国では後漢以後より両星を人格化し、七月七日の夜を一年に一度の巡り合いの日とする説話が生まれていたとされ、わし座のアルタイルを農事を知る基準とし、こと座のヴェガを養蚕を司る星とする信仰から、両星が天の川を隔てて相対する恰好の位置からの恋物語が発生したと見られます。

乞巧奠とは、女子が手芸に巧みになることを祈る(乞う)祭(奠)事の意味で、この中国から伝わった風習と、日本の棚機つ女の伝承が重なって、日本特有の七夕の行事が形成されました。

そうして、乞巧奠という七夕の祭事は、日本でも中古以来宮中で行われ、農耕と裁縫に関わるものを東庭に祭り、詩歌管弦の宴が催され、「七遊」と称した遊びも併せて行われたといいます。

この乞巧奠の祭事がが民間行事としても行われるようになったのは江戸時代からで、手習いの普及もあって、短冊に願いを書き、笹に吊るすという現在に至るまでの慣わしとなったようです。

今月の「おついたち」は、マンゴー風味の琥珀羹でおつくりした「天の川」に、生糸に見立てた練りきりを雪平に巻きつけた「糸巻き」、雅な音色を思わせる「琵琶」、涼感を感じる「滝の瀬」、宵闇を飛び交う「蛍」、そして清々しく咲く「朝顔」を箱いっぱいに詰め込みました。冷茶と共にお楽しみください。


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特典満載の「喜田家のお中元2014」チラシを店頭で配布しています。

いつも喜田家、KITAYA 六人衆をご愛顧くださいまして、ありがとうございます。
2014年「喜田家のお中元」チラシが完成しました。
暑中見舞い、帰省土産に最適な商品を数多く取り揃えています。
特典① 3,240円(税込)以上のご注文で送料がお得!
    期間は(6/20~8/31迄)
特典② 150円(税抜)のお買い物券12枚付き!
※詳しくは Webカタログ でもご覧いただけます。
※店頭チラシの配布はなくなり次第終了となります。お早めにお受け取りください。
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