いつも喜田家、ハルエグレース、KITAYA 六人衆をご愛顧いただきまして、本当にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
2011年11月29日(火)山形県寒河江市りんご農園におじゃましました。
上野発の東北新幹線で約3時間。今回は山形県寒河江市のりんご農園に行ってまいりました。
寒河江駅で今回お世話になる「太田農園」の太田社長さんと合流。まず初めに、自然栽培でぶどうを作っている「工藤農園」の工藤さんのぶどう畑に案内してもらいました。工藤さんが作っているぶどうは、肥料も農薬も一切使わない正真正銘の自然栽培なんです。木の抵抗力を高めるため、雑草は生やしたままほったらかし。刈らずにそのままにしておくとやがて枯れて土に還り、天然の肥やしになるんだそうです。そして病気や害虫に対する抵抗力の増した強い木になっていきます。この畑には、太くて元気なミミズがたくさんいるそうです。このミミズ達の活発な活動により土が生き返り、いい土壌が作られていきます。そして果肉がたっぷり詰まっていて皮ごと食べられる幻のぶどう、「リザマート」や「オリンピア」が作られています。とても熱く語っていただいた博士みたいな工藤さん、ありがとうございました。
お昼はJAさがえ西村山「アグリランド」のおそば屋さんで「げそ天ざるそば」を注文し、「納豆もち」をみんなでいただきました。柔らかくてもちもちした食感と納豆に醤油ダレ、きざみネギと柚子をのせて太田さんおススメのお酢をかけていただきました。とっても美味しかったです!
食後に併設する「アグリランド産直センター」でお買い物。東京では見たこともない大きさの大根、白菜、キャベツ!ネギも太いのが10本以上入って500円。
山形牛もボリューム感満載!思わず買い込んで宅急便で送ってもらいました。
それから太田さんの農園を案内してもらいました。
まずは桃畑。すでに収穫を終えて冬仕度です。雪の下は外よりも温かく、トンビや鷹などの天敵から逃れられるため、ねずみが桃の芽を食べにやってきます。すべって上に登れなくするために木の根元にビニールを捲いておくんだそうです、大変です!
そしてさくらんぼ畑へ。
りんごや桃やラフランスは自家受粉(おしべとめしべがあり、ハチなどに頼ることなく受粉できる)できるそうですが、さくらんぼは自家受粉ができないそうです。それなので天候によって左右されることが多いそうです。雨が降ればハチも飛ばない。しかもさくらんぼは14℃以下だと受粉しないそうです。毎年14℃以上の晴れた日に水鳥の毛ばたきで1本1本受粉させます。目に見えない花粉を朝から夕方までひたすら受粉させる、とても大変な作業です!
収穫期にもなると、泥棒からさくらんぼを守るため、1ヶ月泊まり込みで見張るそうです。
さくらんぼは高くて当たり前!とおっしゃった意味が分かったような気がしました。
そして部屋にあがってりんごの試食をさせてもらいました。
春明(しゅんめい)、こうとく、紅ハチりんご、あいかの香り。どれも美味しいのですが、それぞれ食感やジューシーさが異なり、こんなに違うものなのかとビックリしました。りんごの「苗木」のカタログなるものも見せてもらいました。こんなカタログあるんですね。りんごってこんなに種類があったのかと驚きました。苗木は1本6,000円以上するそうです。苗木を買っては植えて収穫。この繰り返しで栽培しやすく美味しいりんごにたどり着くんだそうです。時間も手間もかかる大変な作業です。
最後に私たちのために収穫していないりんご(あいかの香り)の木に案内してもらい、大粒のあいかの香りを収穫させてもらいました。1個350円はするな。なんて言いながら木から座ってりんごをもがせてもらいました。貴重な体験です。
りんごもさくらんぼの木も皆背が高くありません。何故?と聞くと「矮性(わいせい)」といってわざと木の高さを低く栽培しているんだそうです。それはズバリ収穫しやすいようにとのことでした。根っこが拡がらないと上に大きくならない。根っこが拡がっていると上に大きく伸びてしまうそうです。りんごはほとんど無肥料で育てています。おしりの赤いりんごは美味しんだそうですよ!
和菓子も積極的にこういうものを素材として商品開発をしたい!りんごで有名なハルエグレースにしたい!そんな思いを胸に太田さんとお別れしました。太田さんはとても実直な方でこの仕事に対して半端じゃない情熱を感じました!お忙しいなかとても詳しくたくさんのことを教えてくださり、本当にありがとうございました。
山形駅へ向かう途中、せっかくなのでラスクで有名な「シベール」さんに寄り道。大きなミュージアムが併設された工場兼、ショップでお買い物。
とても充実した1日でした。皆さんありがとうございました。
絶対りんごの美味しいお店にする! 主人 田口 恵美子